スプルース
科目 | マツ科トウヒ属の常緑針葉樹(米大陸産 Picea sitchensis(1), P.engelmannii(2), ソ連産 P. jezoensis(3), P. obovata(4)など) |
産地 | 北米大陸で北はアラスカから南はカリフォルニア北部に分布。主にカナダで産出される。日本市場に入ってからは、何れもがスプルースという名で呼ばれます。材質的には日本のエゾ松とほぼ同じと考えてよいのですが、成長の仕方によって違いが出ます。 |
色調 | 白色に近いものが多く、ときにはやや黄色を帯びていますが、シトカスプルースあるいはエゾマツのように、、やや桃色を帯び、時間の経過とともにかなり濃色になるものもあります。 |
性質 | 木理は通直で寸法の大きな材がとれる。材は軽軟で、弾力性があり、肌目は精になっています。加工に優れ仕上げは良好です。マツ科特有の脂もほとんど無く、無味無臭の良材です。 |
米栂
科目 | 北アメリカ材 ツガ属(マツ科) |
産地 | アラスカ州東南部からカナダB・C州、ワシントン州、オレゴン州を経てカリフォルニア州にいたる広大な地域に分布。輸入量は米マツについで多い。 |
色調 | 心材と辺材の色の差は少なく、白色、黄白色、淡褐色の木材です。 |
性質 | 建築(柱、鴨居、長押、保存処理をして土台)、箱、器具、パルプ材などに用いられます。とくに建築材としては、スギが用いられるような用途に、ほとんど代替されています。木理直通、加工は容易で仕上り面良好。一方、樹脂が強く、入皮のような欠点が多く見られる。耐朽性が低いので水分の多い所では腐りやすい欠点があります。 |
バルサム
科目 | 北アメリカ材 モミ属(マツ科) |
産地 | 北アメリカ東部を中心に北米に広く分布している。樹高は約20m、暑さには特に弱い性質があります。 |
色調 | 心材と辺材の差は明らかでなく、全体に白色から淡褐色、年輪は鮮明です。 |
性質 | 木理は直通、木の硬さは軽軟で耐朽性は低いが加工は容易な木材です。 |
米杉
科目 | 北アメリカ材 ネズコ属(ヒノキ科) |
産地 | アラスカ州東南部からカナダB・C州、ワシントン州、オレゴン州を経てカリフォルニア州にいたる広大な地域に分布、雨量の多い地方では海岸山脈の斜面を好んで生育しています。ベイスギというスギのような名前がついていますが米国産のスギではありません。日本のネズコと同類です。 |
色調 | 心材は赤褐色から暗褐色、辺材は近白色で色の違いはハッキリしています。年輪は鮮明です。 |
性質 | 木理は直通、硬さは軽軟で加工は容易です。木材の保存性は非常に高いです。 |
アガチス
科目 | 東南アジア産 アガチス属 ナンヨウスギ科 Agathis albaを含むAgathis spp |
産地 | 20種あり、マライ、フィリピンを含む東南アジアを経て、ニュージーランド、さらにフィージー、ニューカレドニアなどにも分布しています。 |
色調 | 心材の色は桃色を帯びた淡灰褐色ないし淡黄褐色などで、均一ではなく、辺材は淡灰褐色で、両者の差はあまりはっきりとはしていません。 |
性質 | 建築、建具、家具など。建具としてはドアがよく知られています。家具では、机などの引出しの側板に用いられます。 縁甲板、普及品の碁盤・将棋盤などにも用いられます。 |
メルサワ
科目 | 東南アジア産 アニソプテラ属(フタバガキ科)Anisoptera aurea. A.brunnea, A.cochinchinensis, A.thuriferaなどを含むAnisoptera spp.) |
産地 | 約13種があり、ビルマ、タイ、カンボジア、ベトナム、マラヤ、スマトラ、ボルネオ、ジャワ、スラウェシ、モルッカ、ニューギニアにかけて分布します。フタバガキ科のなかで、もっとも東にまで分布している属です。 |
色調 | 心材と辺材の色の差はとくに明らかではなく、全体に黄白色から淡黄褐色で桃色の縞を有することが多いです。 |
性質 | 建物の内装用として広い用途があります。建築、床板、家具、キャビネット(かってテレビのキャビネット用に用いられました)。合板用(パプアニューギニアで、かなり大量の合板がつくられました)。装飾用にスライスドベニヤとして、大量に利用されましたが、現在ではあまりないようです。 |
メルクシパイン
科目 | マツ科の針葉樹 |
分布 | 東南アジア |
色調 | 心材/黄色を帯びるが、黄赤色を示す 辺材/淡色である |
材質 | 針葉樹であるが、広葉樹を思わせる年輪。 |
サイズ | 20×500×4,200 25×500×4,200 25×600×4,200 30×500×4,200 30×600×4,200 20×910×2,420 |
ファルカータ(センゴンラウト)
科目 | マメ科 |
産地 | 天然としてはマルク諸島(インドネシア)、パプアニューギニア、ソロモンに分布。フィリピン、インドネシア、マレーシアなどのほかアフリカでも植栽されている。 |
外観 | 辺、心材の区別は不明瞭。 材は白色ないし、薄桃色を帯びた淡褐色。 肌目はやや粗で均斉、木理はかなり交差する。 |
材質 | 軽軟。 強度的には低く、加工は全般に極めて容易。 柾目面では裂けにくい。 乾燥は容易で、反りには注意を要する。 耐久性は低い。 |
用途 | 家具の引き出しの則板、底板やマッチ軸、など。キリの代用としても使われる。 |
サイズ | 9×910×1,820 9×910×2,420 |